インプラント治療とは
About
インプラント治療とは、インプラント(人工歯根)を使用し、
歯の抜けた部分に人工的な歯を形成する治療法のことをいいます。
近年、入れ歯やブリッジに次ぐ第3の治療法として、よく耳にするようになりました。
入れ歯やブリッジで不自由している方は、インプラントを検討してみるのも良いかもしれません。
歯を失うと、よく噛めないというお口の問題だけでなく、
上手く発音できない、思い切り口を開けて笑えない、人相が変わる、老け顔に見られる…など、
心の問題にも深く関わってきます。
インプラント治療は人工的な歯根を骨の中に埋め込んで固定して、
その上にセラミックでできた人工歯冠と呼ばれる歯を固定することで、
元の天然歯と同等の機能性や審美性を取り戻すことができます。
歯を削ることはありません。

インプラントのメリット
Merit
【 自分の歯と同様に咀嚼可能】
インプラントの最大のメリットは、自分の歯と同じように咀嚼(そしゃく)できることです。
【審美性が高い】
審美性が高いことも大きなメリットです。
審美性も重視したいと考える人は少なくないでしょう
天然歯の色調や艶、透明感の再現性に優れています。
【寿命が長い】
ほかの治療法に比べるとインプラントは
寿命が長いこともメリットでしょう。
寿命が長いだけでなく治療後一定の期間が経過しても、問題なく使用できるケースが少なくありません。
【丈夫で長持ち】
インプラントは、おもにチタンやチタン合金という金属で作られています。
この金属は生体親和性に優れ、あごの骨としっかり結合するため、
強く噛みしめても耐えられる強度があります。
また、定期的にメンテナンスに通ってきちんとセルフケアをすれば、10年以上長持ちさせることも可能です。
【周囲の歯や骨に影響を与えない】
インプラントは、
周囲の歯を削る・支えにする必要がありません。
特に、両隣の健康な歯を削る処置や、神経を取る処置を行うことに抵抗がある方は非常に多いでしょう。
また、入れ歯やブリッジの場合、
時間の経過とともに顎の骨が痩せます。
噛んだときの刺激が、顎の骨に伝わらないからです。
インプラントはインプラント体を顎の骨に
埋め込むので、噛むと刺激が顎の骨に伝わります
そのため、顎の骨が痩せることを防げるのです。
他の治療との違い
歯を失うと、その部分を補う治療をしなければなりません。
現在のところ、治療の選択肢としては、インプラント、ブリッジ、入れ歯の3つがあり、
このうちから一つ選ぶことになりますが、やはりここでどれにしようか悩む方も多いようです。
それぞれの治療法に特徴があり、メリットやデメリットがあります。どの方法が合っているかは個々のケースによっても変わりますので、まずはそれぞれの治療法について詳しく理解することが大切です。

金属などのバネを健康な歯にかけて使用します。他の治療法とは違い、取り外しが可能なタイプで短期間で治療ができ、保険診療もあるので気軽に作ることができます。しかし残っている歯にクラスプを引っかけるので負担がかかってしまいます。
また装着時も違和感が残ります。

両隣の健康な歯を削り被せ物をします。保険適用のタイプもあるので費用を抑えられます。入れ歯に比べると土台もしっかりしているので強く噛めますが、土台となる両隣の歯を削らないといけないので、健康な歯の寿命が短くなります。

インプラントとセラミックの人工歯を使い両隣の歯を削らずに治療できます。入れ歯やブリッチに比べると治療期間が長くなります。骨とインプラントを結合させるので固定され硬い物しっかりも噛めます。しかし自費になるので他の治療法に比べると価格が高くなります。
精密検査
当院ではより正確で患者さんの負担を減らし
インプラント手術を行うために、事前に精密検査を行っています。
【診断用模型】(ステント)
患者さまのお口の中の型を取り、模型を作製し治療を有効かつ安全に行えるように診断を行います。実際その模型を口の中に装着した上で画像検査を行い、歯槽骨に埋め込むインプラントの長さや大きさ、位置、上層構造である補綴物のサイズなどを定めて行きます。
【歯周病検査 / レントゲン撮影】
歯周病である場合には、インプラント治療を行う前に歯周病の治療を行わなければなりません。なぜならば、歯周病であった場合にはインプラント治療の成功率が大幅に減少してしまうため、インプラント治療を行う前には、必ず歯周病検査のためにレントゲン撮影を行い、歯槽骨の状態、歯周病の有無を確認します。
【CT検査/3D画像シミュレーション検査】
CT撮影を行い目視では確認できない歯槽骨の中の状態を確認し、歯槽骨の厚みや高さ、骨密度、神経や血管の位置、インプラント埋入予定部位周辺組織を確認します。また更に治療を安全かつ正確に行うためにCTデータを基に、コンピューターシステムによる3D画像を屈指したシミュレーション検査を実施します。コンピューター内で擬似手術を行えるために、難しい症例にも適応することが可能となります。

インプラント手術を
正確かつ短時間でできる理由

サージカルガイド
「サージカルガイド」とは、事前の治療計画の時点で集められた情報をもとに作成された、インプラントを埋入する際に用いるレジン性のガイドのことであり、「サージカルテンプレート」とも呼ばれます。実際に手術を行う時に、角度、深度、位置といった要素を事前の想定通りに再現する手助けとなり、手術のサポートや、エラー・リスクの低減を可能とします。
作製の手順としては、事前にCTスキャンを行って採取した歯型のCT画像や3Dデータをもとに、インプラント手術のシミュレーションをコンピューターで行います。そこで、インプラント体のサイズや、インプラント埋入を行う位置・角度などの要素を策定し、それらのデータをもとに、3Dプリンターによってサージカルガイドを作成します。
手術時には完成した装置を実際に用いたうえで、ガイドに沿った施術を行っていきます。
サージカルガイドのメリット
まず、インプラントの埋入がより正確に行えるという点がメリットの一つとして挙げられます。
また、手術前にシミュレーションを済ませることができる都合上、医師が手術中に考えることや不確定要素も減らすことができるため、手術時間の短縮にもつながってきます。
さらに、インプラント埋入時のリスクを極力避けることが可能になるため、手術で切開する歯茎の範囲を極力小さくしたり、口内の神経や血管を傷つける可能性を下げたり、細菌感染の可能性を減らすこともできます。
さらに、サージカルガイドによって理想に近い埋入が可能となるため、術後の痛みや腫れを軽減したり、インプラントをより長持ちさせられるといった、手術後におけるメリットも複数存在しています。